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年頭所感

 

公益財団法人北九州市身体障害者福祉協会 理事長 柴田 泰博

 

 日本各地で水害や地震などの自然災害の規模が大きく、頻繁になってきたように思う。九州においても2016年4月の熊本・大分地震そして、2017年7月九州北部豪雨による水害は記憶に新しい。

 こうした自然災害では、障害のある人や高齢者などの要援護者へのサポートが話題になる。今までは「個人情報保護法」の壁に阻まれ、近隣住民相互の日常的な交流の有無が避難誘導の命綱になっていた。2013年に改正された「災害対策基本法」では「避難行動要援護者名簿の作成」が市町村の義務とされ、民生委員が「避難支援等関係者」に位置付けられた。要支援者リストの情報開示も以前に比べて徐々にではあるが前進してきた。

 日本身体障害者団体連合会(日身連)会長で、身体障害者相談員全国連絡協議会会長の阿部一彦氏は、相談員会報第18号で「行政が担うべきことは多く求められますが、平時からの地域社会のつながりの必要性は、東日本大震災の教訓でも示されたことです。地域社会との結びつきや障害特性の理解促進に向けて、障害者相談活動に対する期待も高まっています。」と述べている。

 身体障害者相談員の根拠となる身体障害者福祉法には「身体障害者の更生援護の相談に応じ、必要な指導を行うとともに、身体障害者の地域活動の推進、関係機関の業務に対する協力、援護思想の普及等福祉の増進を図る」とその役割が明記され、手続的には市町村長が、社会的信望があり、かつ、身体に障害のある者の更生援護に熱意と見識を持っている者に委託するとある。さらに、障害福祉サービス等を円滑に利用することができるように配慮し、サービス提供者、その他の関係者等との連携を保つよう努めなければならないと規定している。

 折しも2020年の東京オリンピック・パラリンピック競技大会を契機として、ユニバーサルデザイン化、心のバリアフリーを推進し、大会以降のレガシー(遺産)として残していくため、政府は『ユニバーサルデザイン2020行動計画』を取りまとめた。日身連も構成メンバーとして「共生社会の実現に向けた継続的な取組と防災・減災対策を含め、誰もが安心して暮らせる社会づくりの重要性を確認し、その上で、施策実現の取組の促進を期待するとともに、障害者団体の役割を果たしていく」とその決意を示した。

 北九州市身体障害者福祉協会は日身連に呼応し、地元北九州市を拠点として活動をさらに活発にしていきたい。とりわけ社会的認知度を高めるため身体障害者相談員の資質向上と効果的・効率的な障害者相談員体制を構築していく決意である。

柴田理事長の写真

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