昨年度からの、主な文学賞を受賞した作品のいくつかを、サピエ図書館での着手・完成状況と併せてご紹介します。
●2024年本屋大賞
「成瀬は天下を取りにいく」 宮島 未奈 著
〈内容〉中2の夏休みの始まりに幼馴染の成瀬がまた変なことを言い出した。コロナ禍、閉店を控える西武大津店に毎日通い、中継に映るという。さらにはM-1に挑み、実験のため坊主頭に…。
(点字・デイジー・テキスト 完成あり)
●芥川龍之介文学賞(2023年下半期)
「東京都同情塔」 九段 理江 著
〈内容〉寛容論が浸透したもう一つの日本で、新しい刑務所が建てられることに。犯罪者に寛容になれない建築家・牧名沙羅は、仕事と信条の乖離に苦悩しながら、パワフルに未来を追求し…。
(点字・デイジー 完成あり、テキスト 着手あり)
●直木三十五賞(2023年下半期)
「ともぐい」 河﨑 秋子 著
〈内容〉明治後期、人里離れた山中で犬を相棒にひとり狩猟をして生きていた熊爪は、ある日、血痕を辿った先で負傷した男を見つける。男は、冬眠していない熊「穴持たず」を追っていたというが…。
(デイジー 完成あり)
「八月の御所グラウンド」 万城目 学 著
〈内容〉大学生・朽木は、借金のカタに、早朝の御所G(グラウンド)で謎の草野球大会、たまひで杯に参加する羽目になり…。表題作など、人生の愛しくほろ苦い味わいを綴る全2篇を収録する。
(点字・デイジー・テキスト 完成あり)
●吉川英治文学賞
「悪逆」 黒川 博行 著
〈内容〉過払い金マフィア、マルチの親玉、カルトの宗務総長-社会に巣食う悪党が次々と殺害される。警察捜査を巧みに撹乱する男の目的とは-。凶悪な知能犯による強盗殺人を追う王道の警察小説。
(点字・デイジー 着手あり)
●吉川英治文学新人賞
「リラの花咲くけものみち」 藤岡 陽子 著
〈内容〉獣医師を志した聡里は、北農大学獣医学類に入学し、学業や動物病院でのアルバイトに奮闘する日々。伴侶動物の専門医を目指していたが、馬や牛など経済動物の医師のあり方を目の当たりにし…。
(テキスト 完成あり、点字・デイジー 着手あり)
●読売文学賞(小説賞)
「黄色い家 SISTERS IN YELLOW」 川上 未映子 著
〈内容〉惣菜店に勤める花は、ニュース記事で黄美子が若い女性の監禁・傷害の罪に問われているのを見つけた。20年前花は、黄美子と少女たち2人と疑似家族のように暮らしていて…。
(点字・デイジー 完成あり)
●読売文学賞(随筆・紀行賞)
「くもをさがす」 西 加奈子 著
〈内容〉カナダで、がんになった-。2021年コロナ禍の最中、滞在先のカナダで浸潤性乳管がんを宣告された著者が、乳がん発覚から寛解までの約8ケ月間を克明に描く。祈りと決意に満ちた初のノンフィクション。
(点字・デイジー・テキスト 完成あり)