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9 この本、おもしろかった!~わたしの一冊~

点字図書館だより

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9 この本、おもしろかった!~わたしの一冊~

   点字図書館を利用される皆さんがつなぐコーナーです。バトンは前号のTさんから「赤い

  セーター」さんへ――ご紹介いただくのは、あの不朽の名作『風と共に去りぬ』です!

   最近読み終えて、まだその余韻に浸っていらっしゃるご様子の赤いセーターさんに、イン

  タビューしてみました。

 

*******   *******   *******

 

  ―マーガレット・ミッチェル著『風と共に去りぬ』は、1936(昭和11)年にアメリカ

   で出版された長編小説で、その後映画にもなった名作ですよね。私も学生の頃、夢中にな

   って読みました。赤いセーターさんは今回、どういったきっかけで読まれたんですか?

 

  ある時ね、主人があまりにも夢中になって本に没頭してたから、よほど面白いんだろうなあ、

 って思って聞いてみたら『風と共に去りぬ』だって。子どもの頃、おぼろげだけど映画を観た

 記憶があったのだけど、主人が「いやいや、映画とは全く違うものだと思っていいよ」なんて

 言うものだから、それじゃあ読んでみようかなって。

 

  ―デイジーでは全5巻、それぞれ11時間から14時間近くある長編ですよね。それで、実

   際読んでみて、いかがでした?

 

  もうね、主人が夢中になるわけが分かった!もう早く続きが読みたくて、家事なんてそそく

 さと片付けちゃってね(笑)ここ最近、こんなに惹きつけられた本はなかったです。主人公、

 スカーレット・オハラの激動の半生が、南北戦争を背景に壮大に描かれているのだけど、南部

 同盟とか北部同盟とか、奴隷解放問題とか、当時のアメリカの政治的な事情もよくわかって、

 戦争の凄まじさと平和…その辺のことも改めて考えさせられましたね。

  南部の上流階級のお嬢様だったスカーレットも、戦争に翻弄されて貧困に喘ぐまでになる。

  気高くて気性の激しい彼女と、彼女をめぐる人々との運命の描き方…一人一人の登場人物の

 キャラクターが際だっていて、それも大きな魅力の一つなんだと思います。

 

  ―紳士的なアシュレーと、傍若無人なレット・バトラー…この二人の男性とスカーレットの

   愛情のすれ違いも、もどかしいんですよね。

 

  そうそう!アシュレーとの恋に破れて、はらいせに他の男の人と結婚するようなスカーレッ

 ト。とんでもないわよね(笑)でも憎めない。彼女の情熱的な愛情の行方を応援したくなって

 しまう。スカーレットとレット・バトラーの会話の面白さも、心掴まれます。勝気なスカーレ

 ットのことを実は見守り、支えていたレット。それに気づかなかったスカーレット。男と女の

 愛情のすれ違いとか心の動きが、二人の会話から伝わってきて、引きこまれるんでしょうね。

 

  ―プライドが高くて勝気で、もし女友達だったら大変そうなスカーレットなのに、彼女は魅

   力的なんですよね。その魅力って何なのでしょうね。

 

  彼女は幾度も窮地に追い込まれるのだけど、その度に「いま考えるのはよそう」「明日考え

 よう」って言って立ち上がる。「明日は明日の風が吹く」っていう彼女の逞しさは印象的で、

 大人になった今だからこそ、このスカーレットのセリフや生き方に共感するんじゃないかな。

  ちょうど主人と一緒くらいに読み終わったから、夫婦でこの本のこと、あれこれ話したりし

 てるけど、読み終わってしまうとなんだか『風と共に去りぬロス』状態で(笑)

  立ち上がった彼女がこれからどう生きていくのか、レット・バトラーとはどうなるのかが気

 になるけれど、作者のマーガレット・ミッチェルが書いたのはこの作品だけで、49歳の若さ

 で亡くなられてるのね。

 

  ―そうなんですよね。でもその後1991年に、違う作家さんによって『スカーレット』と

   いう続編が出版されています。すごく分厚い単行本だったので、私は尻込みしてしまいま

   したが(笑)デイジーで「スカーレット」、ありますよ!これまた63時間以上の大作で

   す。

 

  続編があるの?!知らなかった。…送ってもらえます?

  わあ、良かった!また楽しみが出来ました!

 

  ―『風と共に去りぬロス』から抜け出せそうで良かったです!

   赤いセーターさんにインタビューするうちに、昔憧れたレット・バトラーが蘇り、私もま

   た、大人になった今、読み返したい一冊になりました。

   赤いセーターさん、ありがとうございました!

 

   ちなみに、映画『風と共に去りぬ』のシネマ・デイジー版もサピエにありますよ。

   映画もまた、アカデミー賞を受賞した名作です。テーマ曲『タラのテーマ』も、この物語

   の壮大さを象徴するような名曲でした!

   気になった方は、どうぞリクエストしてくださいね。お待ちしています。

 

 

ここまで本文です。

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