編集後記
日本では、「十五夜の月ではウサギが餅をついている」と言いますよね。まん丸お月さんに
浮かぶ黒い模様が「杵を持って餅をつくウサギと臼」というのは、誰とはなしに聞かされてイ
ンプットされた定説です。
ところで、このお月さん、地球から見えるのは表側だけだそうです。つまり、世界中どこに
いても、同じ模様のお月さんを見上げていることになります。でも、日本ではウサギとされる
模様は、国によって違うようですよ。アラビアでは「吠えているライオン」、ドイツでは「薪
をかつぐ男」、北ヨーロッパでは「本を読むおばあさん」、南ヨーロッパでは「大きなはさみ
のカニ」、カナダでは「バケツを運ぶ女性」…といった具合に。面白いですね。
およそ45億年前から、約38万Kmの彼方で地球の周りを回り続けている月。
原始人も万葉の歌人もガリレオも、そして現代の私たちも、同じ月を共有しているんですよ
ね。当たり前だけど、とてつもない壮大さを感じます。
そして、現代に生きる地球人の一人として、この小さな星の平和を願います…。