前年度の、主な文学賞を受賞した作品のいくつかを、サピエ図書館での着手・完成状況と
併せてご紹介します。
●柴田錬三郎賞
「逆ソクラテス」 伊坂 幸太郎 著
〈内容〉敵は、先入観。世界をひっくり返せ! デビュー20年目の著者が描く少年たちの
物語。『オール讀物』掲載の「スロウではない」など、書き下ろし3編を含む短編全5編
を収録。 (点字・デイジー・テキスト 完成あり)
●野間文芸賞
「小箱」 小川 洋子 著
〈内容〉小箱の番人、歌でしか会話ができないバリトンさん、息子を失った従姉、遺髪で竪
琴の弦をつくる元美容師…。「おくりびと」たちは、孤独のさらに奥深くで冥福を祈ってい
る…。7年ぶりの書下ろし長編小説。(点字 着手あり、デイジー・テキスト 完成あり)
●直木三十五賞
「心淋し川」 西條 奈加 著
〈内容〉江戸の片隅、小さなどぶ川沿いに並ぶ長屋の住民達は、人生という川のどん詰ま
りでもがいていた。生きる喜びと哀しみを描いた連作時代小説。第164回(2020年
下半期)直木賞受賞。
(点字・漢点字 完成あり、デイジー・テキスト 着手あり)
●芥川龍之介賞
「推し、燃ゆ」 宇佐見 りん 著
〈内容〉ままならない人生を引きずり、祈るようにアイドル上野真幸を推すあかり。ある
日、真幸がファンを殴って炎上し…。デビュー作「かか」が三島賞候補になった21歳の
第2作。『文藝』掲載を単行本化。
(点字 着手あり、デイジー・テキスト 完成あり)
●坪田譲治文学賞
「もうひとつの曲がり角」 岩瀬 成子 著
〈内容〉小学5年のわたしと中1の兄は2か月前、母の理想の家へと引っ越してきた。英会
話スクールが休講だったので、わたしはふと通ったことのない道へ行ってみたくなる。ず
っと先に白い花がさく家が見える路地へと入っていくと…。
(点字・デイジー・テキスト 完成あり)