スクリーンリーダー(よう)表示(ひょうじ)内容(ないよう)最適(さいてき)()

音声(おんせい)ブラウザ向け(むけ)ページ(ない)リンク

本文(ほんぶん)進み(すすみ)ます

メインナビゲーションへ進み(すすみ)ます

ページナビゲーションへ進み(すすみ)ます

音声(おんせい)ブラウザ向け(むけ)リンク終了(しゅうりょう)

ここからメインナビゲーションです。

ここまでメインナビゲーションです。

 ホーム > 情報(じょうほう)提供(ていきょう)施設(しせつ) > 点字(てんじ)図書館(としょかん) > 点字(てんじ)図書館(としょかん)だより > 

9 この(ほん)、おもしろかった!~わたしの(いち)(さつ)

点字図書館だより

ここから本文(ほんぶん)です。

9 この(ほん)、おもしろかった!~わたしの(いち)(さつ)

 点字(てんじ)図書館(としょかん)利用(りよう)される皆さん(みなさん)がつなぐコーナーです。(まえ)(ごう)中村(なかむら)さんから、(こう)嵜正()さんへバトンが渡さ(わたさ)れました。それでは(こう)嵜さん、お願い(おねがい)します。

 

*******   *******   *******

 (いま)までに、読ん(よん)(ほん)では(とき)(じつ)利彦(としひこ)の「(のう)(はなし)」、上前(うわまえ)(じゅん)(いち)(ろう)の「洞爺(とうや)(まる)はなぜ沈ん(しずん)だか」、本川(もとかわ)達雄(たつお)の「ゾウの時間(じかん)ネズミの時間(じかん)」の(さん)(さつ)印象(いんしょう)残っ(のこっ)ている。子供(こども)時代(じだい)田舎(いなか)子供(こども)としては(ほん)読ん(よん)(ほう)だろう。大人(おとな)になってからは岩波(いわなみ)などの(しん)書類(しょるい)(わたし)趣味(しゅみ)であるオーディオ関係(かんけい)雑誌(ざっし)中心(ちゅうしん)小説(しょうせつ)は、ほとんど読ま(よま)なかった。ところが退職(たいしょく)()視力(しりょく)段々(だんだん)下がり(さがり)(ぼく)()(ほん)読め(よめ)なくなった。現在(げんざい)は、サピエに登録(とうろく)し、デイジー図書(としょ)をダウンロードして楽しん(たのしん)でいる。近頃(ちかごろ)小説(しょうせつ)特に(とくに)警察(けいさつ)小説(しょうせつ)多く(おおく)なった。

 帚木蓬生(よもぎふ)知っ(しっ)たのは、2006(ねん)(ごろ)、「臓器(ぞうき)農場(のうじょう)」であった。インターネットで検索(けんさく)したら通谷(とおりたに)でメンタルクリニックを開業(かいぎょう)しておられることが分かっ(わかっ)た。開業医(かいぎょうい)作家(さっか)()(そく)のわらじで多才(たさい)ぶりを発揮(はっき)されている。横山(よこやま)秀夫(ひでお)などの警察(けいさつ)小説(しょうせつ)一段落(いちだんらく)したところで、「(てん)(ほし)()(はな)」を読ん(よん)だ。舞台(ぶたい)久留(くる)(べい)(はん)諸に(もろに)筑後(ちくご)(べん)である。柳川(やながわ)出身(しゅっしん)(わたし)は、親近(しんきん)(かん)懐かし(なつかし)さで一気に(いっきに)引き込ま(ひきこま)れた。ほとんどが史実(しじつ)基づい(もとづい)内容(ないよう)のようで、()()にわたる百姓(ひゃくしょう)一揆(いっき)とそれらに翻弄(ほんろう)された井上(いのうえ)(むら)(だい)庄屋(しょうや)家族(かぞく)物語(ものがたり)である。表題(ひょうだい)の「(てん)(ほし)()(はな)」は、この(のち)本当は(ほんとうは)(ひと)慈愛(じあい)」と続く(つづく)のが本来(ほんらい)語句(ごく)なのである。主人公(しゅじんこう)子供(こども)(ころ)久留(くる)(べい)(はん)家老(かろう)稲次(いなつぎ)に「この慈愛(じあい)農民(のうみん)入っ(はいっ)ているのか」と問い(とい)家老(かろう)に「利発(りはつ)子ども(こども)」と()(めい)される。この家老(かろう)とは、医者(いしゃ)となった主人公(しゅじんこう)再会(さいかい)する。一揆(いっき)始末(しまつ)責任(せきにん)取ら(とら)され、不遇(ふぐう)()となり、病床(びょうしょう)臥し(ふし)家老(かろう)最後(さいご)看取る(みとる)ことになる。赤ひげ(あかひげ)先生(せんせい)や「()仁術(じんじゅつ)」は、今や(いまや)死語(しご)である。医者(いしゃ)だけではない、政治(せいじ)()をはじめ、()(ひと)が「(ひと)慈愛(じあい)」を(こころ)刻め(きざめ)ば、もう少し(もうすこし)ましな世の中(よのなか)になるに違い(ちがい)ない。

 柳河(やなかわ)現在(げんざい)柳川(やながわ))の地名(ちめい)とともに、忘れかけ(わすれかけ)ていた方言(ほうげん)食べ物(たべもの)思い出し(おもいだし)た。「ばさらか」は、ラーメン()さんの店名(てんめい)使わ(つかわ)れているのを見かけ(みかけ)た。「ふなやき」も()てきた。子供(こども)(ころ)食べ(たべ)記憶(きおく)がある。()なしのお好み焼き(おこのみやき)、あるいは(あつ)焼き(やき)クレープみたいで()つ折り(つおり)にし、その(なか)黒砂糖(くろざとう)(みつ)挟ん(はさん)素朴(そぼく)なおやつで、コーサ(文字(もじ)不明(ふめい))と呼ば(よば)れていた大きな(おおきな)鉄板(てっぱん)(なべ)焼い(やい)ていたのを思い出す(おもいだす)感動(かんどう)(てき)内容(ないよう)とともに(わたし)にとって忘れ(わすれ)難い(がたい)小説(しょうせつ)となった。

*******   *******   *******

 

 幼少(ようしょう)のころから、様々(さまざま)(ほん)読ん(よん)でこられた(こう)嵜さん。「(てん)(ほし)()(はな)」における「(ひと)慈愛(じあい)」の箇所(かしょ)深い(ふかい)考察(こうさつ)や、小説(しょうせつ)内容(ないよう)からご自身(じしん)地元(じもと)思い(おもい)馳せる(はせる)ところなど、本当に(ほんとうに)読書(どくしょ)好き(すき)で、1(さつ)(ほん)から様々(さまざま)なものを吸収(きゅうしゅう)されている(ほう)だと感じ(かんじ)ました。(こう)嵜さん、多く(おおく)図書(としょ)紹介(しょうかい)もしていただきありがとうございました!

 (つぎ)のバトンを引き継い(ひきつい)でいただく(ほう)募集(ぼしゅう)します。点字(てんじ)図書館(としょかん)へお気軽(きがる)にご連絡(れんらく)ください!

担当(たんとう)(むろ)(はじめ)

ここまで本文(ほんぶん)です。

印刷用のページを表示する