点字版市政だより校正等担当 福島 朗子
先日、部屋の片付けをしていたら、無くしたと思い、半ばあきらめていた物が出てきました。
それは、一枚のはがき!わたしにとっては、宝物。
ある作家さんからいただいた直筆のはがきです。
取り出したい時、すぐに分かるように点字シールを貼り、本にはさんでいたはずなのにいつのまにか迷子になっていたようです。
今から数十年前、わたしは一人の作家さんが書かれた本に夢中になった時期がありました。
その方が出される本はすべてチェックし、点訳・音訳されていない物は購入して「プライベートサービス」でお願いしました。とにかくすべて読みたくて、本を集めました。
地元で講演があると聞けばもちろん出かけて行きましたし、講演終了後のサイン会にも並ん
でサインをしていただきました。
手紙も何度か書いたこともありました。「今思えばなんとあつかましい!」と思います。
はがきは、突然舞い込んで来ました。もちろんわたしには何が書かれているものなのか判らないので、見てもらったところ大好きな作家さんからの物でした。
まさかお手紙をいただけるなんて思っていなかっただけに信じられない気持ちでした。
この時の喜びをどんな言葉で伝えればよいのか、表現力の乏しいわたしにはうまく伝える事ができないけど、興奮して眠れなかった事を今でも覚えています。
「はがきに切手が貼られていなかった!」ことなんてそのときはどうでも良い事でした。
あ! 切手代はもちろん払いましたよ(笑)
今は、ぜったいに無くさないように特別なケースに入れています。