点字図書館を利用される皆さんがつなぐコーナーです。前号の水上さんからバトンを受けとったのは、白石正憲さんです。日頃からいろんなジャンルの本を読まれているという情報を耳にしたので、「ちょっといろいろ教えてください!」とお願いしちゃいました。
それでは白石さん、よろしくお願いします。
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私は子供時代から本を読むのが好きでした。
中途視覚障害となり諦めていましたが、点字図書館やサピエ図書館に出会えてから再び読むことができるようになりました。再開してからは気楽に読めるものを中心に読んでいますので、今までこの欄に登場された方のようにお勧めや「この一冊」という本がありません。
そこで今回は再開後の私の読書について書いてみます。
ジャンルは問いませんがあまりに堅苦しいものや人生論などの何々論的なものは避けています。
まず本の選び方ですが、サピエ図書館の「新着完成情報」と「人気のある本」をよく利用します。
最初に読み始めたのは視覚障害者のために書かれた本です。例えば、中途視覚障害者の体験談や、白杖やスマホなどの道具の使い方を書いた本でした。それらの本をある程度読んだ後はいろんなジャンルを読み始めました。
サピエで人気の時代小説や警察小説はもとより歴史小説、推理小説、ミステリー小説、アクション小説、エッセイ、雑学など肩がこらずに読めるものや地元の作家のものを中心に気の向くままに読んでいます。ああそれと各賞受賞作も気になったときには読んでいます。
例えば歴史時代小説では池波正太郎氏、山本周五郎氏、逢坂剛氏、浅田次郎氏、上田秀人氏、意外なところでは黒岩重吾氏、松本清張氏、渡辺淳一氏、推理ミステリーでは中山七里氏、柚月裕子氏、海堂尊氏、アクション・ハードボイルドでは大沢在昌氏、渡辺裕之氏、馳星周氏、福田和代氏などなどです。
一時的にはまったシリーズとしては、池波正太郎氏の鬼平犯科帳シリーズ、上田秀人氏の禁裏付雅帳シリーズ、柚月裕子氏の検事シリーズ、パトリシア・コーンウェル氏の検屍官シリーズ、渡辺裕之氏の傭兵代理店シリーズ、浅田次郎氏の中国を題材にしたシリーズなどがあります。
地元の作者としては、葉室麟氏や帚木蓬生氏です。
あと思いがけない知識がついたようで楽しかったのは「眠れないほどおもしろい「古代史」の謎」などの眠れないほどおもしろいシリーズと、別の意味でためになったと思ったのは、今まで書いてきた本とは異なりかたいジャンルの本で山室英男氏という元NHKの解説委員が書かれた「トマスの人差し指」です。
読書を再開後、いろいろな本を読むことができましたのは、点字図書館、サピエ図書館のスタッフやボランティアの方々のおかげと感謝しています。この場を借りて心から御礼申し上げます。
ただ残念なのは、たくさんの本を読むことができたのにその内容が私の中にあまりにも残ってないことです。 白石 正憲
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白石さんありがとうございました。
文章の中にはたくさんの情報が盛り込まれています! みなさんの知っている作家さんやシリーズ名はありましたか? まだ読んでない本や気になる本が見つかったなら、リクエストお待ちしています。
(担当:橋本)