4 よろず掲示板
◆ 2019年度の主な文学賞受賞作品
今年度の、主な文学賞を受賞した作品のいくつかを、サピエ図書館での着手・完成状
況と併せてご紹介します。
●本屋大賞~ノンフィクション本大賞
「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー」 ブレイディみかこ 著
〈内容〉優等生の「ぼく」が通い始めたのは、人種も貧富もごちゃまぜの「元・底辺中
学校」。世界の縮図のような日常を、思春期真っ只中の「ぼく」と著者である母は、と
もに考え悩み乗り越え…。傑作エッセイ。 (点字・デイジー 着手あり)
●野間文芸賞
「人外」 松浦 寿輝 著
〈内容〉アラカシの枝の股から滲みだし、四足獣のかたちをとった「それ」は、荒廃し
た世界の風景を横切り…。ゆくてに待ち受けるのは、いったい何か?世界のへりをめ
ぐる、よるべない魂の旅を描く小説。 (デイジー 完成あり)
●野間文芸新人賞
「神前酔狂宴」 古谷田 奈月 著
〈内容〉神社の披露宴会場で働き始めたフリーターの浜野は、結婚式の「茶番」を演じ
るうち、御祭神が明治日本の〈軍神〉であったことを知り……。金と愛と日本と神が
交わる、狂乱の宴がいま始まる! (点字・デイジー 着手あり)
●野間文芸新人賞
「デッドライン」 千葉 雅也 著
〈内容〉修士論文のデッドラインが迫るなか、「動物になること」と「女性になること」
の線上で煩悶する大学院生の「僕」。高校以来の親友との夜のドライブ、家族への愛情
とわだかまり、東西思想の淵を渡る恩師と若き学徒たる友人たち、そして、闇の中を
回遊する魚のような男たちとの行きずりの出会い―。21世紀初めの東京を舞台にか
けがえのない日々を描く話題沸騰のデビュー作。 (デイジー 着手あり)
●柴田錬三郎賞
「彼女は頭が悪いから」 姫野 カオルコ 著
〈内容〉女子大に進学した美咲と、東京大学理科Ⅰ類に進学したつばさ。ふたりは恋に
落ちたはずだった。渦巻く人々の妬み、劣等感、格差意識。そして起こった集団わい
せつ事件。しかし、世間に叩かれたのは被害者の美咲のほうだった…。
(点字・デイジー・テキスト 完成あり)
●谷崎潤一郎賞
「飛族」 村田 喜代子 著
〈内容〉朝鮮との国境近くの島で、老女が2人だけで暮らしている。ウメ子の母親で
92歳のイオと、その海女友達で88歳のソメ子だ。彼女たちの厳しい海辺暮らしと、
シンプルに生きようとする姿を描く。 (点字・デイジー 着手あり)